作って良かった自転車プロダクト 2023
はじめに
この記事はロードバイク Advent Calendar 2023、24日目の記事です。 adventar.org
昨年のサイコンマウンタを3DプリンタでMYOGした話に引き続き、今年も作ってみたもののなかで良かったものを紹介します。
ULエンドプロテクター
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キャリア用のダボ穴につけっ放しにできる、縦型輪行用のエンドプロテクターです。 以下で見かけて自分も作ってみましたが、軽いだけではなく既存のエンドプロテクターのようにパーツを展開したり組み立てたりする手間が無く、忘れたりすることもないので便利です。
輪行のエンド金具が嫌い(忘れる、ズレやすい、かさばる)ので、リアキャリアのダボ穴につけっぱなしにできる脚をCFRPで作ってみました。
— Yasushi Masuda (@whosaysni) 2022年5月17日
オーストリッチの140gある金具よりずっと軽い15g。しかもずっと安定する。
ややダサいけど、人は俺のチャリなんか興味ないからきっと大丈夫 pic.twitter.com/Lnc5B0urWJ
IEMAIのPETG CFで出力して、ボルトと合わせて左右で36gでした。上記のCFRP製のものより若干重いですが、既製品の金属や樹脂のエンドプロテクターと比べると誤差の範囲かと思います。
お手製輪行袋モンベル化
正確には作ってもらったものになりますが、PEKO(@ab_peko)さんのお手製輪行袋をカスタムオーダーし、モンベル化しました。
ここでのモンベル化とは、コンパクトリンコウバッグのように袋に入れるのではなく袋を被せるタイプにすることです。これと似た作りにするために、通常の縦型お手製輪行袋の袋の底の部分に穴を切り開けました。穴は折り返して縫い留め、絞れるようにゴム紐を通しています。 全体像としては以下の写真の通りですが、よく見なければ通常の縦型輪行袋と差がわからないかと思います。
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前述のULエンドプロテクターと併せることで、元々使っていた横型のモンベルコンパクトリンコウバッグと同等の輪行手順で縦型で輪行ができるようになりました。
KLICKfix用エクステンションバー
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去年作ったKLICKfix用サイコンマウンタ+ダボ穴用エクステンションバーですが、スマホと財布と補給食を入れたハンドルバーバッグと100km程走ったらマウンタ部分が割れてしまいました。 より大きなハンドルバーバッグも使えるよう、汎用的なエクステンションバーとして設計し直しました。
より積載量を増やすべく、ハンドルバーバッグは今年発売されたFAIRWEATHERのRoad Bar Bagを導入しました。軽くて容量が調整でき、とても使い勝手が良いです。ポタリングではミラーレスカメラのα7Cやコールマンのパックアウェイ ソロクッカーセット、お土産の大玉の新高梨を入れたりと大活躍でした。 store.bluelug.com
半年ほど使ってみた実感として、前作のサイコンマウンタ+エクステンションバーとは違い、今作は1kgぐらいは不安なく積み込めそうです。
CNC加工を発注してみた
FDMの3Dプリンタで出力したパーツはあくまでもプロトタイプであって、本来は使い続けるものではないです。 今回、JLCPCBのCNC加工サービスでマウンタ部分をアルミ削り出し加工をしてみました。
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ビーズサンディングとアルマイト加工が相まって、最終製品のようです。 想像以上の仕上がりに、手に取って撫で、舐めまわすように見て、久しく忘れていた自分が設計したモデルが実体化した感動を堪能しました。
一方、バーホルダー部分は紫外線に強いASA樹脂での3Dプリント出力を発注してみました。
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これは先ほどのアルミ削り出しほどの感動はありませんでしたが、自分で出力するより若干高価になるものの、印刷失敗のストレスが無くなるのでとてもありがたいです。
結合した様子は、以前試験運転のために出力したPETG製のプロトタイプよりもずっと上品で、満足度の高いものになりました。
さいごに
今年作って(作ってもらって)良かった自転車プロダクトの紹介でした。痒いところに手が届く、自分の自分による自分のためのプロダクトを作る楽しみを少しでも共有できれば幸いです。