作って良かった自転車プロダクト 2023

はじめに

この記事はロードバイク Advent Calendar 2023、24日目の記事です。 adventar.org

昨年のサイコンマウンタを3DプリンタでMYOGした話に引き続き、今年も作ってみたもののなかで良かったものを紹介します。

ULエンドプロテクター

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キャリア用のダボ穴につけっ放しにできる、縦型輪行用のエンドプロテクターです。 以下で見かけて自分も作ってみましたが、軽いだけではなく既存のエンドプロテクターのようにパーツを展開したり組み立てたりする手間が無く、忘れたりすることもないので便利です。

IEMAIのPETG CFで出力して、ボルトと合わせて左右で36gでした。上記のCFRP製のものより若干重いですが、既製品の金属や樹脂のエンドプロテクターと比べると誤差の範囲かと思います。

お手製輪行袋モンベル

正確には作ってもらったものになりますが、PEKO(@ab_peko)さんのお手製輪行袋をカスタムオーダーし、モンベル化しました。

ここでのモンベル化とは、コンパクトリンコウバッグのように袋に入れるのではなく袋を被せるタイプにすることです。これと似た作りにするために、通常の縦型お手製輪行袋の袋の底の部分に穴を切り開けました。穴は折り返して縫い留め、絞れるようにゴム紐を通しています。 全体像としては以下の写真の通りですが、よく見なければ通常の縦型輪行袋と差がわからないかと思います。

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前述のULエンドプロテクターと併せることで、元々使っていた横型のモンベルコンパクトリンコウバッグと同等の輪行手順で縦型で輪行ができるようになりました。

KLICKfix用エクステンションバー

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去年作ったKLICKfix用サイコンマウンタ+ダボ穴用エクステンションバーですが、スマホと財布と補給食を入れたハンドルバーバッグと100km程走ったらマウンタ部分が割れてしまいました。 より大きなハンドルバーバッグも使えるよう、汎用的なエクステンションバーとして設計し直しました。

より積載量を増やすべく、ハンドルバーバッグは今年発売されたFAIRWEATHERのRoad Bar Bagを導入しました。軽くて容量が調整でき、とても使い勝手が良いです。ポタリングではミラーレスカメラのα7Cやコールマンのパックアウェイ ソロクッカーセット、お土産の大玉の新高梨を入れたりと大活躍でした。 store.bluelug.com

半年ほど使ってみた実感として、前作のサイコンマウンタ+エクステンションバーとは違い、今作は1kgぐらいは不安なく積み込めそうです。

CNC加工を発注してみた

FDMの3Dプリンタで出力したパーツはあくまでもプロトタイプであって、本来は使い続けるものではないです。 今回、JLCPCBのCNC加工サービスでマウンタ部分をアルミ削り出し加工をしてみました。

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ビーズサンディングとアルマイト加工が相まって、最終製品のようです。 想像以上の仕上がりに、手に取って撫で、舐めまわすように見て、久しく忘れていた自分が設計したモデルが実体化した感動を堪能しました。

一方、バーホルダー部分は紫外線に強いASA樹脂での3Dプリント出力を発注してみました。

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これは先ほどのアルミ削り出しほどの感動はありませんでしたが、自分で出力するより若干高価になるものの、印刷失敗のストレスが無くなるのでとてもありがたいです。

結合した様子は、以前試験運転のために出力したPETG製のプロトタイプよりもずっと上品で、満足度の高いものになりました。

KLICKfix 用エクステンションバー v2

さいごに

今年作って(作ってもらって)良かった自転車プロダクトの紹介でした。痒いところに手が届く、自分の自分による自分のためのプロダクトを作る楽しみを少しでも共有できれば幸いです。

サイコンマウンタを3DプリンタでMYOGした話

はじめに

この記事はロードバイク Advent Calendar 2022、16日目の記事です。

サイコンマウンタを3DプリンタでMYOGした話です。 MYOGとはMake Your Own Gearの略で、要するに「なければ作れば良いじゃない」というノリで作られた自作アウトドアギアやその営みを意味するみたいです。

作ったもの

今回紹介する作ったものは、今まではハンドルバーに設置していたサイコンを見やすい場所に移動するためのマウンタたちです。

オルトリーブ アルティメイト用サイコンマウンタ

サイコンをオルトリーブのアルティメイト6の天面に設置するためのマウンタです。 オルトリーブのアクセサリーにあるセーフイット取付パーツを流用、 Garmin Edgeとの接続にはレックマウント社の補修用ベースプレート(ソケット)を使っています。 アルティメイト6の天面に穴を開けてベースプレートを直接ネジ止めするワイルドな方法でも同じことが実現可能ですが、穴を開ける覚悟が足りず自作しました。

見やすい場所に移動できたのはもちろんですが、今まであった、駐輪時のサイコン脱着の手間をバッグの脱着に統合できたのが地味ですが嬉しい恩恵でした。フロントライトもバッグの底面か側面にぶら下げてしまいたい欲が湧きます。もうRoute WerksのTHE HANDLEBAR BAGのそれです。

KLICKfix用サイコンマウンタ

KLICKfixアタッチメント用サイコンマウンタです。アイデアはまたしてもRoute WerksのOUT FRONT MOUNTのそれと同じです。

シンプル故に期待通りの使い勝手で、半年ほど不満なく常用しています。

ダボ穴バージョン

マウンタ下部にダボ穴を開けたバージョンも作ってみました。 ボトルケージをつければツールボトルやレインウェア、Bow Tie Strap Anchorsならストラップを使ってスタッフバッグなどをマウントできて便利なのでは?という目論見でした。

ダボ穴用エクステンションバー

ダボ穴に合わせて、ライトやハンドルバーバッグをぶら下げられるようエクステンションバーを作ってみました。

コックピット全景は期待通りの仕上がりです。

こちらは耐荷重が未知数なので常用に至っていないですが、ウィンドブレーカーや補給食、貴重品などの軽いものを入れて舗装路を走るのであれば問題無さそうな雰囲気です。 命綱を通せるよう穴を用意しているので、これから実走で検証する予定です。

ちなみに、シンプルにKLICKfix用エクステンションバーのみを作った方が汎用性が高くないか?という疑念がありそれらしいものを試作しましたが、コックピットの見映えが良くないのでボツになりました。乗車中は常に視界の端に入るので、見た目はとても重要です。

3Dプリンタ

Kingroon社のKP3Sを2万円強で購入しました。

CADソフトで設計したパーツを出力するために3Dプリンタを自分で所有する必要はなく、DMM.makeなどの3Dプリントサービスや最寄りの工房を利用する手もあります。 しかし自分のような趣味人は現物合わせで設計の修正と出力を繰り返すため、3Dプリンタが手元にある方が捗ります。

KP3Sのような所謂格安3Dプリンタで綺麗に出力するためには調整が必要で、価格に反してハードルが高い傾向があります。 しかし安価なために購入者が多く、インターネット上を探せば先人の知恵が数多く転がっています。それを参考に自力で何とかする気合があればおすすめです。

フィラメント

フィラメントとはリールに巻いてある糸状の3Dプリンティングの原料で、3Dプリンタはこれを溶かしながらニュルニュルと積層していきます。全自動グルーガン、あるいはプラスチック巻き糞です。

www.poly-maker.jp

フィラメントはPolymaker社のPolyLite ASAを使っています。直射日光に晒されるのに加え、多少なりとも力が加わるパーツなので、ASA素材の紫外線耐性を期待して選択しました。 3Dプリンティングの代表的な素材であるPLAやPETGなどと比べて高価な上に、印刷が難しく失敗することもあるのでコストパフォーマンスは良くないです。紫外線耐性など気にせず安いフィラメントで何個か出力して、一定期間で使い捨てする運用の方がコスパは良いかもしれません。

さいごに

企業が販売するにはニッチで採算がとれないようなワンオフなパーツを自分で作る、こういったケースで3Dプリンタはとても有用です。 皆さんも是非MYOGに手を出してみて下さい。こっちの沼も深いです。

せっかくなので、今回作ったマウンタを使いたい方に頒布できるようにしたいと思っています。 使っているサイコンがEdgeシリーズの中で一番軽くて小さい130 Plusなため、Edge 1040などをマウントできるか、使用感がどのようなものか等全くわからないことが多いです。人柱試していただける方を募集中なので、是非お声がけください。

スノーボード自撮り考 2022冬

はじめに

シーズンが終わって久しいですが、次のシーズンに向けて、2022ウィンターシーズンの雪山での自撮り+αについて振り返ります。

去年の自動り考から装備は変わらず、GoPro HERO9 Black と Max レンズモジュラーとInsta 360の自撮り棒を使っています。

装備

前述の通り同じ装備を使っていますが、Insta 360の自撮り棒がひっそりとマイナーチェンジされていたので乗り換えました。

主な変更点は以下の通りです。

  • ひねってロックするウルトラロックだった伸縮機構が引っ張って伸ばすだけに変更
  • 6本継ぎになって縮長が20㎝に

縮長が短くなった恩恵は大きく、収納の自由度が高くなっています。 5本継ぎが6本継ぎになりパイプ径が細くなっているため、耐久性は間違いなく下がっていますが、今のところ折れたり曲がったりといった問題は出ていないです。

Amazonの商品IDに変更はなく、新旧どちらが届くのかは不明なので注意が必要です。商品写真は未だ旧モデルのままのようです。

オンボードカメラ

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メインの装備は変わりませんが遊び方が1つ増えました。以前から色々と試していたスノーボードのデッキにマウントするオンボードカメラマウントが、満足できるものになりました。

今まで試した方法は以下の通り。

  • FDR-X3000: 空間ブレ補正は効果てきめんだったが、ロール方向のブレも抑えたい欲が湧く
  • FeiyuのGoPro用小型ジンバル: 振動を吸収しきれずブレブレ
  • Insta 360 One: 高さがあるため覆いかぶさる雪に負けて倒れる、そもそも画質が良くない

画質・映像の安定度・取り回しの良さを、GoPro Max レンズモジュラーでようやく満足させることができました。

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ストラップホール用のアダプタ

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Insta 360の自撮り棒は底に三脚用の穴がありますが、そこにストラップをつけると手持ち撮影時以外はブラブラして使い辛かったため、3Dプリンタでストラップホール用のアダプタを作りました。 重心があるカメラ側にぶらさげられるので、カラビナでベルトに吊るしたり、バックパックの側面に挿す時の収まりが良くなりました。

おわりに

試行錯誤を続けてきたオンボードカメラがようやく満足できるレベルに達したので、次のシーズンはオンボードカメラの撮影頻度を上げていきたいと思っています。 また、カメラは今後GoPro HERO 11に更新するかもしれません。miniの方も試してみたいですね。

グラベルロード2年生、行ったところと買ったもの

はじめに

この記事はロードバイク Advent Calendar 2021、23日目の記事です。

はじめてのロードバイクとしてグラベルロードのJARIを買って早2年、ローディー2年生がサイクリングロードを卒業して向かった先と買ったものを振り返ります。

行ったところ

初心者向けのサイクリングコース

友人に連れられ初心者向け(???)のサイクリングコースへ。

初心者向けとは名ばかりのひたすらアップダウンが続くトレーニングコースでした。もう二度と行きたくないけど、途中寄ったパンパティのパンは美味しかったのでそこだけはまた行きたいですが…。

渋峠

雪壁を見に渋峠へ。YouTubeで見た開通日の高さから更に低くなっていたものの、雪壁は健在でした。

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行きは新幹線と吾妻線を乗り継いで長野原草津口まで行き、そこからバスで草津温泉まで行きヒルクライムスタート、 帰りは湯田中まで下り、長野電鉄特急ゆけむりで長野駅まで出て、そこから新幹線で帰ってきました。日帰りで渋峠に行く一般的なルートを選択しました。

榎本牧場

荒川サイクリングロードを北上し、えのぼくへ。

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ジェラートうまし。

走り慣れたサイクリングロードですが、岩淵水門を超えて数時間走るのには流石に飽きてしまいました。

富士スカイライン

渋峠ヒルクライムの楽しみに目覚めた気がして富士スカイラインへ。

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この日の富士山は麓の酷暑で体力と水分を奪われ、登ればみるみるガスって景色が良くならないというただただ辛い1日で、写真映え的にも樹海台駐車場で引き返しても良かった気が今でもしています。ヒルクライムに目覚めたのは気のせいでした。

畳平・飛騨高山・白川郷

満月が近く、雨予報だったこともあってか白雲荘に空室があったので予約。どうせ岐阜方面に行くならということで、松本発、エコーラインを登り畳平で一泊し、翌朝日の出を見た後スカイラインを飛騨高山まで下り、「君の名は。」の聖地を廻った後、峠を越えて白川郷まで行く1泊2日の旅程を組みました。

畳平

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松本から新島々まで電車を乗り継ぎ、その後はバスで乗鞍エコーラインまで向かいました。 気力体力が十分であれば観光センターで降車してヒルクライムをスタートするところですが、荷物の多さを鑑みて終点の休暇村乗鞍高原までバスに乗りました。

位ヶ原山荘前で予報通り雨が降り始め、30分程様子見しても止まなかったため、レインウェアを上下着込んで再スタート。 丁度畳平の入り口の県境の看板辺りで雨がやみ、山を越えて天気が変わる様には感動しました。ヒルクライムって良いよね。

白雲荘に荷物を置いた後、カメラ片手に夕焼けに染まる畳平を散歩し、風呂と夕食を済ませて翌朝に備えて就寝しました。

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夕焼けに染まる乗鞍スカイライン

翌朝は雲海にも恵まれ、大当たりの日でした。

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日の出

飛騨高山

畳平から乗鞍スカイラインを下り飛騨高山へ。夏らしい天気の中、聖地をもくもくと巡礼しました。

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青い空と白い雲を満喫できました。長く日にあたっていたせいか、UVカットのインナーを着ていたにも関わらず背中がヒリヒリし、上に着ていたユニクロの化繊のTシャツが退色してしまいました。

白川郷

youtu.be

飛騨高山から天生峠を越えて白川郷へ向かいました。予報通り峠の途中で夕立にあい、豪雨の中峠を下りました。 帰りのバスの時間ギリギリに着いたために白川郷内はろくに観光できず、バスで帰路につきました。

渋峠毛無峠

寒くなる前にどこかに走りに行きたいと思い再び渋峠へ。

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タイヤ変更による前後計250gの軽量化の効果を期待したものの、登ってみれば前回とタイムは同じ。 「軽量化は、楽にはなるが速くはならない」と言われていたのを実証する結果となりました。

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今回のお目当ては渋峠ではなくこちら。みんな大好きグンマーと言えばやはりここ。いつかは行ってみたいと思っていた聖地がなんと渋峠の近くということで、渋峠ホテルから折り返して行ってみました。 正直道中は全く面白くないですが、聖地に着けば感動もひとしおで、「ボスを倒すと霧が晴れて先に進める場所だ…」などと秘境感を楽しみました。

買ったもの

ウェア

冬用ウェア

夜に近所を走るために、ウィンドブレーカーとグローブ、裾上げの反射ベルトを購入しました。

モンベルで自分の体形に合うのはMサイズですが、普段着のユニクロのフリースの上に羽織るのを考慮してウィンドブレーカーは大きいLサイズを選びました。逆に、厚着しないと腕回りがバタつきます。 厚着しない時用のためにMサイズも買うか迷うぐらい良い物ですが、レインウェアを買ったので保留中です。

レインウェア

5月に渋峠の下りの防寒用にジャケットを購入し、7月に雨予報の畳平に行くためにパンツも購入しました。結果は上述の通り雨に降られ、その役目を果たしました。 モンベルのラインナップの中では軽くて小さく価格も丁度良いポジショニングです。日の出を見る時の防寒着にもなったのでお世話になりました。

夏用ウェア

日焼けで体力を消耗したくないので、夏用のグローブ、アームカバー、レッグカバーを購入しました。

アームカバーとレッグカバーは安かったので釣り用のものにしましたが、特に不自由なく使えています。真夏に丸一日走る時は日焼け止めを使用しますが、1、2時間程度であれば不要になりました。

サイコン

今まではスマホでStravaを使っていましたが、一式揃えました。

XOSSのケイデンス/スピードセンサー

5月、ケイデンスを測ってみたくなり、XOSSのセンサーが安かったので購入しました。が、使用半年で時々回転数が倍になる現象が発現し悩まされています。Garmin製のセンサーは単体で買うと高いですが、サイコン本体とセットで買えばXOSSとそれほど価格差がないので、純正の方が良かったと思うことしきり。

Garmin Edge 130 Plus

続いて6月にGarmin Edge 130 Plusを購入。地図不要で簡易ナビが使えるという必要最低限の機能がコンパクトに収まっていて非常に良いです。 難点を挙げるとすれば、丸1日のライドではバッテリー容量が心配になる点。もう少し大きくなっても良いのでバッテリー容量を増やしてくれると嬉しいのですが、上位のEdge 530を買ってくれということだと思います。

Garmin Venu 2S

同じく6月に心拍を記録するためにVenu 2Sを購入しました。最低限のサイコンの機能もあるので、近所を走るだけならVenu 2Sのみで使っています。

バッグ

FAIRWEATHER frame bag x-pac

主にカメラやレインウェアを格納するために購入しました。カメラ+レインウェア(上下)、カメラ+レンズ+レインウェア(上)などのの組み合わせで格納でき、期待通りの働きをしてくれています。

生地は防水ですが縫い目にシームテープが貼られていないので浸水します。小雨程度なら問題ないですが、念のためカメラ用に大きめのジップロックを携帯しています。

FAIRWEATHER stem bag x-pac

以下の記事を見てモンベルランバーパックボトルケージをステムバッグに使っていましたが、フレームバッグに合わせてをFAIRWEATHERのものを購入しました。モンベルのものよりも一回り大きく、固定もしっかりしているのでたくさん入ります。

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過去、外周にメッシュポケットがついているタイプがあったらしいのですが、今はどこにも売られていないのでそこだけが残念です。 その点では、APIDURAのバックカントリー・フードポーチプラスの方が良いのですが、ブランドを揃えたいので我慢です。スタイル重視です。

TOPEAK エアロ ウェッジ パック Lサイズ

サドルバッグはORTLIEBのサドルバッグ2(4.1L)を使っていましたが、開け閉めが面倒、おにぎりリフレクタを装着できない、輪行の際に外さないと輪行袋に入らないなどあり、追加しました。 今までサドルバッグに入れていたカメラがフレームバッグに移ったために容量減は許容範囲で、普段使いはこちらに移行しつつあります。

Bow Tie Strap Anchors

畳平・飛騨高山・白川郷旅行に備えて少しでも軽量化しようと購入しました。21gで1.35kgまでマウントできるミニマムなマウンタです。付けっぱなしでも目立たず、Helinoxチェアとは相性抜群です。他には折り畳みテーブルや、輪行袋、衣類を入れたドライバッグなどをマウントしていました。

とてもミニマムで良いのですが少し微妙だと思っている点は、スキーストラップを使うとそれなりに重くなり、更に脱落のリスクを下げるためにデイジーチェーン付きの袋を選ぶと更に重量が増え、軽量なメリットを損ねる点です。また、マウンタと袋の擦れも気になります。 多少の重量増が許せるのであれば、TOPEAKのヴァーサケージ が汎用性が高く、取り外しも楽なのでオススメです。今はマウントするものに合わせて使い分けています。

ボトル

去年から使っているポディウム チルの飲み口に砂が付着しているのが気になったのでキャップを購入しました。嵌め辛かったり外れやすかったりすることなく期待通りの働きをする良い物でしたが、後述のFLYボトル購入により容量と保冷力で中途半端な立ち位置になったポディウム チルが2軍落ちしつつあります。ちなみに、単体で買うよりもセットになっているポディウム ダートシリーズを買った方が圧倒的にお買い得ではあります。

フレームバッグを装着していても使える最大の容量を目指し、ELITEのFLYボトルのキャップ付きボトル、FLY MTBを購入しました。今年の夏はFLYボトルに水、サーモス真空断熱マグにたっぷりの氷水を入れる2本差しで乗り切りました。

ボトルケージ

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上記の記事の後、SC-100も購入しました。シートチューブにSC-100、ダウンチューブ上下にZEFAL PULSE Z2を装着しています。

リフレクタ&リアライト

  • R250 アールニーゴーマル おにぎりリフレクターDX テールライトポケット付
  • ウェアラブルミニ

飛騨高山「君の名は。」聖地巡りのルート上にトンネルがあったため、定番の組み合わせを追加しました。迂回路を発見したために結局トンネルは通りませんでしたが、今も常設していて夜走る時はライトをオンにして使っています。

パーツ交換

ブレーキローターとパッド交換

5月、パーツ交換はブレーキ周りから始まりました。

  • ディスクローター交換: SM-RT86
  • ブレーキパッド: BS01

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GravelKing 32C

6月、タイヤをGravelKing 32Cへ交換しました。今もこのタイヤを履いています。

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スルーアクスル

死蔵していたKNCNのディレーラーガードキットの装着と、レバー付きスルーアクスルで輪行時の手間を削減するために、スルーアクスルを交換しました。

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DT SWISS RWS スルーアクスル

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KNCNのディレイラーガードが装着された姿

付属していたプレートは、どこかに引っ掛けそうなのと、なくてもディレイラーが地面に当たらなかったので不要と判断し装着していません。

GROWTAC EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパーセット

10月、天生峠の下りで夕立にあった苦しい経験から、もっと強い(制動)力を求めて評判の良いEQUALを導入しました。

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製品のアピールにある通りケーブルのルーティングが改善されているため引きが軽く、加えてブレーキ本体の剛性が高いためか、引いた分だけブラケットポジションでも十分に利きます。来シーズンの峠が楽しみです。

Mavic Ksyrium SL Disc

11月、ブラックフライデーセールで安くなってるのを発見し購入しました。 もともとFulcrum Racing3 DB、Mavic Ksyrium S、Mavic Allroad SLなども見ていましたが、最後は見た目と勢いで決めました。

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ローターはセンターロックに変更となるため、値段と重量を優先してRT-MT800を購入しました。RT-MT900の方が黒くてカッコ良かったのですが、黒い塗料の分10g重く、値段も高く、謡っている冷却性能も不要と判断しました。

開封して早速量った重量は以下の通りサバ読みで、下位グレードのKsyrium S(公称値 1660g)に迫る重量でした。Twitterで逆サバの報告を見かけたりもしていたので、定価で買っていたら結構ショックだったと思います。

公称 実測
723g 752g
852g 896g
合計 1575g 1648g

実測値は残念でしたが元のWTB ST i23からは前後合わせて約600g軽量化している違いは大きかったようで、交換して初めて走ったときはフラフラしました。しばらくして慣れてきてからはStravaの自己記録を次々と更新していったので、速くもなっているはずです。来シーズン、渋峠に行ってその効果を発揮できるか楽しみです。

今はチューブドで4barで運用しています。手持ちのチューブのバルブ長が短かったため、かなりギリギリな見た目になっています。手持ちの携帯ポンプは辛うじて使えましたが、フロアポンプはそのままでは使えなかったので仏米変換アダプタを噛ませて空気を入れています。

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ギリギリなバルブ長

次のタイヤ交換のタイミングでチューブレスに変更する予定ですが、このままでも良い気もしています。

BBQ用品

ところで当初の目的BBQですが、11月になってようやくBBQ場が再開したので行ってきました。

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昨年から主なアップデートは以下のとおり。

snowline アウトドア キューブバックパッカーズテーブル

カーボン製の骨組みでケース込みで実測616gと非常に軽いテーブルです。ケースはデイジーチェーン付きなのでそのまま自転車にパッキングできます。

キャプテンスタッグ トレッカー レクタタープ

ソロに丁度良いサイズとパッキングに許容できる重量で、そこそこの日除けの効果を求めて辿り着いたタープです。サイズと重量は期待通りだったものの、日除けの効果は真夏に出動できなかったために残念ながら未検証です。

他、タープに付随するものは以下を使っています。

まとめ

振り返ってみると、自分はカメラ片手に景色を楽しむ旅をするスタイルが好みだったようです。パーツのアップグレードは順調で、より深みに嵌っています。 来年は、磐梯吾妻スカイラインしまなみ海道、今年より良い条件を求めて開通日の渋峠新月の畳平などを目標に考えています。

以上、グラベルロード2年生、行ったところと買ったものでした。1つのスタイルとして参考になれば幸いです。

JARIのタイヤを交換した

JARIのタイヤをGravelKing SK 38CからGravelKing 32Cに交換した記録。

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2021年6月、榎本牧場にて

タイヤ選び

1年間で約2000km走ったGravelKing SK 38Cだが、案の定ブロックタイヤが必要となるようなオフロードを走る機会はなかった。 タイヤでどれだけ走りが変わるかを試したかったので、それなりに評判の良いGravelKingの中から、ホイールに記載されている対応タイヤ幅30mm-64mmに合う中で最軽量のGravelKing 32Cを選択した。 チューブも同じくパナレーサーのR’AIRから32Cに対応したTW731-35F-RAを選択した。

交換作業

今回の交換作業では以下の動画が一番参考になった。 www.youtube.com ビードをリムから剥がすときに側面から「真っ直ぐ」押すのが一番の重要なポイントだと思う。 冷静に考えてみればリムの内側の方が外側より半径は小さいのだから、真っ直ぐ押し込むだけでビードが「落ちる」のは当然の話ではあるのだけれど、この動画に辿り着くまでタイヤを外せず、結構な体力を消耗した。

交換の効果

重量

実測値で534gから407g、前輪後輪合わせて約250gの軽量化した。内訳は以下の通り。

型番 実測値[g] 公称値[g]
GravelKing SK 38C F738-GKSK-D 408 430
Kenda 700x35-43c ? 126 ?
GravelKing 32C F732-GKS-B 288 290
R'AIR W/O 700×31~35C TW731-35F-RA 119 112

※JARI完成車のチューブはKenda 700x35-43cと印字されたものが使われていた。

前輪はトータルで1.6kg、後輪は2.3kgあるので、250gの軽量化は6.4%減ということになる。この数字がどれだけ走りに影響があるかはさておき、前後合わせて約1万円で250gの軽量化は「1万円/100g」と言われるらしい自転車界的には大成功ではある。 ちなみに、ホイール単体はおそらく同じものが以下で実測されていて、1,055.5g/1,310gとのこと。 arakawagravel.blog.fc2.com

走り

ペダルが軽くなり、加速も心地よく、オンロードでの走りは良くなったと感じることができた。Stravaの結果を見ても巡航速度が速くなっているようだ。

悪くなった点としては乗り心地で、想定してた以上に乗り心地は悪くなった。GravelKing SK 38Cの推奨内圧は最大525KPa、GravelKing 32Cは650KPaであるため、それに合わせて空気圧を上げた影響が大きいと思われる。

さいごに

今回の目的通り、タイヤの違いによる走りの違いを実感できた。圧倒的にオンロードを走る割合が高いのでGravelKingをこのまま履き続け、履き潰した次もスリックタイヤを選択するだろう。空気圧という観点で見るとGravelKing 35Cが最大500KPaでまた違った乗り心地が期待できるので、次の候補に考えている。 一方で、本格的なグラベルを踏まずにGravelKing SKを退役させるのは勿体ない気持ちがあるので、機会があればあらためて交換して走りに行きたい。

ところで交換後しばらくたっても部屋がまだタイヤ臭い。 今回パナレーサー 楽天市場店で購入したけど、これはメーカー直販、すなわち工場直送できたてほやほやの香りってこと…?

JARIのダウンチューブ下のボトルケージの話

長らく空いていたダウンチューブ下のスペース用に丁度良いボトルケージを発見し、導入したので紹介する。

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満を持してダウンチューブ下に収まったツールボトル

TL;DR

  • ダウンチューブ下用のボトルケージはSC-100を買え

はじめに

納車以来、せっかくのダボ穴を活かせずダウンチューブ下のスペースは空席になっていた。手持ちのどのボトルケージを合わせてみても、前輪を逸らさないとツールボトルを着脱できず、かつクリアランスもギリギリでタイヤと擦りそうだったためである。

ボトルケージとツールボトル

使っているツールボトルはエスケープ ポッド Mサイズ。パンク修理のためのチューブ、タイヤレバー、CO2インフレーター、ポンプが入って総重量は丁度400g。

今回導入したボトルケージはZEFALのPULSE Z2。左右の入れ替えができる横抜きタイプという点で目新しさはないが、このボトルケージは設置穴に幅があり、上下を調整できる。 最大まで下げて設置したものが写真にある通り。横から着脱するので前輪を逸らす必要がなく、クリアランスも十分で走行中に擦る心配もない。

おわりに

と、満足してここまで書いていたのだけれど、もっと良いボトルケージSC-100があった。

wheelwhirlpool.com

見た感じ、ZEFALのPULSE Z2よりオフセット幅も大きそうだ。なんてこったい!

FUJI JARI 1.5 (2020) のディスクローターを交換した

納車から約1年間、完成車のまま乗っていたFUJI JARI 1.5 (2020) のディスクローターとブレーキパッドを交換したのでその記録を残す。

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2021年5月、インストールされたSM-RT86

TL;DR

  • JARI完成車のブレーキの効きの悪さはディスクローター原因説が有力
  • 交換作業は必要なツール類を揃えてマニュアル通りに作業するだけ
  • 慣らし運転を終えた交換後のブレーキの効きは良好、交換の価値有り

はじめに

納車した当時から「ディスクブレーキとは言え、機械式だしこんなものか」と思いながら乗っていた。強めに握れば音鳴りがし、ブラケットポジションでは本気で握りこまないとロックできなかった。それでも初めてのロードバイクで比較対象がないので「こんなものか」だった。

が、やくもさんのFUJI JARI 1.3 (2019) のレビューや、JARIのローターを交換している方をTwitterで見かけたのに加え、一部のシマノ製品が価格改定で5月から値上げという噂を耳にし、急遽交換を検討するに至った。*1 wheelwhirlpool.com

最初は全っ然効かなくて、装備が重いのもあるかもだけど下ハンからフルブレーキでやっと停車する感じだった。体感的な制動力はエクターで使ってるリムブレーキデュラの半分以下。それがホイール変えた際に一緒にディスクローターも交換したらブラケットからでもタイヤロックできるくらい大幅に改善されたので、諸悪の根源はたぶんこいつ↓

ディスクローターとブレーキパッドの選定

JARIのホイールはWTB ST i23、ローターの固定方式は6ボルト式で、適合するローターはシマノでは実質以下の二択だった。シマノ以外もSwissStop社製の評判を聞き調べたが、価格が高く納品も未定だったため候補から外した。

おそらくシマノ的には6ボルト式は旧規格で、最新のテクノロジーが搭載されていない点や、一般的には完成車からの交換候補筆頭と言われるホイールを交換してしまうと6ボルトのローターはお払い箱になる可能性が高い点を考慮すると、どれだけコストをかけるかは非常に悩ましい問題だった。市場価格はSM-RT86は4000円強、SM-RT66は2000円弱と倍以上で、4000円強×2の出費には頭を抱えたが、納品が早いSM-RT86を選んだ。

ブレーキパッドは完成車のブレーキシステムであるTEKTROのMD-C510と互換性のあるシマノのB01Sを選んだ。同じく互換性のあるBBBのBBS-53Tが慣らし運転が不要という点で気になったが、どこにも在庫がなかった。

交換作業

ディスクローターとパッドの交換は、マニュアル通りに作業するだけだった。 もともと持っていた出所不明のレンチを使うのも心配だったので、簡易式トルクレンチComboTorq Wrench & Bit Setを購入して使用してみたが、構造上仕方がないが柄が長いため回しにくく、やや不便だった。

慣らし運転

赤信号でのブレーキに期待して慣らしのために街中を約10km走ったが、ブレーキの効きは交換前より悪いままだった。そこで下り坂を求めてこちらで紹介されている初心者向けのサイクリングコースに向かった。

想像していた初心者向けではなかったが、目論見通りブレーキの慣らしは完了し、ついでにメンタルも整った。

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交換の効果

慣らしが完了したブレーキの効きのフィーリングはその最大値と解像度の両方が増したイメージで、ブレーキレバーの引き加減に対して正直に強弱がかかり、かつ最大ではより強力にブレーキをかけることができるようになった。少し強く握ると発生していた音鳴りもなくなった。

さいごに

ローターとパッドを同時に交換したため、ブレーキの効きの悪さの原因がどちらだったかは不明のままだが、交換によりブレーキの効きは確かに改善した。

交換作業はショップに安価な工賃で請け負ってもらうこともできるが、自分でやってみて良かった。 この交換で得た小さな自身と大きな効果は、良くも悪くも自転車ライフをより充実させてくれる予感がした。

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*1:今回導入したSM-RT86は4月に購入した時と同じ値段で販売が続いているので、値上げの対象ではなかったようだ